米国の政治的不透明感と米連邦準備理事会(FRB)の今年の金利引き上げの見通しに対する疑念が高まっていることから、米ドルは先週末に他の主要通貨に対し下落しました。
米ドル指数は、金曜日に0.3%低下した93.36となり、この週でインデックスは0.43%上昇しました。
USD/JPYは金曜後半の取引で0.36%安の109.18となりました。同日午前中にドル売り・円買いが強まり、日本円に対して4ヶ月ぶりの安値である108.60まで下落しましたが、スティーブン・バノン主席戦略官の解任が発表され、リスク回避の動きが落ち着き下落が収まりました。

継続しているトランプ政権の経済政策に対する不透明感と、FRBの今年3度目の金利引き上げに対する懸念が最近のドル安を引き起こしています。
米ドルは、11月にトランプ政権が誕生し、財政刺激策と税制改革の米国経済を強化するという強い期待から、14年ぶりの高値にまで上昇しました。しかしながら、トランプ政権が経済政策を成し遂げられる能力があるのかという懸念強まり、米ドルは下落の道を辿っています。
良い利回りを求める投資家にとって低金利は、投資資産の魅力を低くしてしまうため、現在のように金利引き上げ見通しが悪いと米ドルの価値が下がっていきます。

ユーロは米ドルとは対照的に、先週のFX為替市場でも好調でした。
EUR/USDは0.32%高の1.1760に上昇しました。
ユーロはまた、英ポンドに対しても上昇し、EUR/GBPは0.25%高の0.9132となりました。
英国のEU脱退による景気後退に対する懸念がある中、イングランド銀行が今後数カ月間の金利を引き続き維持するとの期待が高まっていることから、ユーロは英ポンドに対して3週間連続の上昇となり、0.56%の上昇となりました。

今週24日からワイオミング州ジャクソンホールで開催される、米カンザスシティー連銀行主催の経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)での中央銀行幹部の講演に、海外FX投資家の注目が集まるでしょう。
経済シンポジウムでは、日本時間25日の23時からイエレンFRB議長の講演、28時からドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁の講演が予定されており、その発言が注目されます。
また、水曜の新築住宅販売件数、木曜の新規失業保険申請件数と中古住宅販売件数、そして金曜の耐久財受注と、今週発表される米国経済指数がFRBの政策にどのような影響を与えるのか注目です。
ユーロ圏は民間部門の活動に関するデータを公開する予定です。